将来に備える矯正
梅雨の雨粒が、紫陽花の花に潤いを与えています。
幕張ドルフィン歯科の米山です。
日本人の歯列には、大きく分けると縄文式歯列と弥生式歯列に分かれます。
縄文式歯列は、顎がしっかりとしていて歯列が垂直に並んでいます。
弥生式歯列は、顎が細いため奥歯が狭窄し、内側に寝ている歯列を言います。
日本人の割合は、縄文系2割、弥生系8割と圧倒的に弥生系統が多くなっています。
その結果歯列不正も多く、軟食文化や口呼吸も絡んで、歯列不正が日本人の特徴となっています。
狭窄した歯列は、舌を後退させ、睡眠時無呼吸症の発症にも関係します。
なので、肥満型睡眠時無呼吸症の多い欧米に比べ、日本は痩身型の睡眠時無呼吸症が
多い国でもあるのです。
狭窄した歯列は、よく噛めていない状態が疑われ、将来の認知症や誤嚥性肺炎の要因ともなります。
狭窄した歯列を取外し式の矯正で解除し、よく噛む習慣と口呼吸を鼻呼吸に変える体操を
実施することで、将来起こりうる疾患に備えることは可能です。
日本人特有の疾患を未然に防ぐ意味でも、取外し式矯正の意義はあると考えています。